新卒1年目※エンジニアが本部長に突撃。
学生時代に抱いていた素朴な疑問に真摯に答えます。(※2020年取材)
こんな風に話すと、面談みたいだね。最近はどう?
担当しているプロジェクトのヤマ場が過ぎて、少し落ち着きました。
そっかー、お疲れ様!
ひとつ乗り超えると、また新しいチャレンジができるね。
はい、次のチャレンジも楽しみにしています!
僕からみるとBossって、あまりデスクにいないイメージですが、具体的に何をされていますか?
僕はR&D(エンジニア本部)の本部長という立場でいろいろな事業の中で誰をどのチームにアサインするかなどを決めています。事業を発展させていく中には問題や障壁があって、それをどのように克服していくかということをメンバーと一緒に考え、全体を俯瞰して見ながら、それぞれのプロジェクトのサポートをしています。
たくさんプロジェクトがある中で、全体を見るって大変そうです。
サービスがどうあるべきかということは、企画や営業などのビジネスサイドだけでなく、エンジニアサイドからも考えていかなきゃいけないと思うし、日々プロジェクトに邁進しているみんなを、全体的に見守る立場で仕事をしています。
僕からも質問しようかな。Ruijiはこの先にどんなエンジニア像をイメージしてる?いい機会だし話そうよ。
僕はまだまだ技術不足なので、数年は場数を踏んで経験を増やしていく段階だと思っています。そして、十分な技術を身につけたらプロジェクトのリーダーをやってみたいなぁと思っています。
Ruijiが考えるプロジェクトのリーダーってどんな役割なの?
そうですね…。エンジニアとしての技術はもちろん、自分だけでなく周りの技量も見極めて、その人がどういったことに適していて、どういった業務をお願いできるのか、見極める役割だと思います。
リーダーはチームメンバーの技量はある程度理解していないといけないよね。僕ももっと知るためにみんながそれぞれどんな思いでエンジニアリングやっているのかなぁというのはすごく興味があるんだよね。
Ruijiの今の立場だと、思いよりも技術力として、あれはできるかな?これはできるようになったな、とかの方が大きいかな。
そうですね。日々勉強でついていくのが精いっぱいです。
僕も20代の時はそうだったよ。目の前の事に必死だけど、必死でやっているといつの間にか自分のできることが増えていく。だから、その積み重ねが大事だと思う。
はい!頑張ります。
エンジニアとしてどうありたいか。自分のありたい姿を見据えて、キャリアプランに落とし込もう。
必死でやるのはもちろん大事だけど、目の前のことを必死でやったその先にどんなものを見たいのか、というビジョンを持っていたほうが、日々の業務をやる意味が出ると思う。
それは自分の中のキャリアプランみたいなものですか?
そうだね。例えば、Ruijiはゆくゆく、プロジェクトリーダーになりたいということだけど、それだけだとその先に見えるものを実現していくというのは難しいかもしれない。もう少し「どうありたいか」という姿を具現化していくことが大事だと思う。自分がどんなことをしていたいかってあるかな?
アーティストとファンを繋げるサービスを創るためにフェイスへ入社しました。サービスを通して、誰かと誰かの間に入ってもっと良い関係づくりへと繋げたいと思っています。今担当しているプロジェクトはファンサービスとは異なりますが、お客さんと音楽を結びつけるサービスに関わることができているというのは楽しいなぁと思います。
「楽しい」っていうのはすごく大事なことだよね。
楽しいからこそ継続できるし、それがないとつまらない。今Ruijiが向き合っていることは、「初めてだからわからない→経験して解決する」っていうサイクルだと思う。そのサイクルを回すうちにやれることが増えてきて、エンジニアとして「楽しい」と思うことをさらに追い求めるっていうのはすごく大事だと思うんだよね。
わからないことがたくさんある中でも、一つ一つ解決しながらやっていくことが楽しいと思って向き合えています。
すごくいいね。「楽しい」、「やりたい」というのが根底にあって、勉強し続けることとチャレンジし続けることは続けて欲しいと、みんなに対していつも思っています。
Ruijiがフェイスに入社する決め手は何だったの?
アーティストとファンを繋げたいと思ってフェイスに入社したのですが、そもそも何故そう思ったかというと、大学で音楽やアニメなどのコンテンツを感性工学の面から研究をしていて、その研究が役に立つんじゃないかと思ったからです。
なるほど。じゃあ大学で学んできた技術を使って、具体的にどんなサービスを創ってみたいと思っていた?
大学入学時は、研究というよりはコンテンツを作る人になろうと思っていたんです。
でも、自分が「ヒットするコンテンツを創って仕事にできるか」と迷うことがあり、まずは売れるコンテンツってなにか、論理的に技術を通して学びたい!と思って、研究を始めました。
どうやったらサービスやお金になるかという観点から始まって、ビジネスにするまでを追い続けたいということだね。
はい。
エンジニアサイドから発信する「0→1」。
ビジネス面の視点をもつことはすごく大切だと思う。エンジニアの仕事って、今までは創ったものを正しく動かすことだったのが、今はもう違う。自ら発想して、手を動かして、サービス自体を創ることが求められていることだと思うんだよね。
これからのエンジニアのあるべき姿ですね。
そう。エンジニアだからといって、ただコーディングをするわけではなく、ユーザーが求めるものに対してサービスを創るという『軸』や『ビジョン』を持って仕事をするべきだと思う。
フェイスは事業会社だから、エンジニアも指示されたものを創って、出来ました!ではなくて、「こうしたらもっとこのようにできるから、こうしていきませんか?」と、エンジニアサイドからの0から1を考えて発信できれば、もっともっと強くなっていくと思う。
そうできたら、すごくいいと思います。
若い人は若い人なりの考え方があるし、おじさんだったらおじさんなりの考え方があるし、それを議論してお互いに吸収することはすごくいいこと。だからおかしいなと思ったら、いつでも言ってきてほしいと思ってるけど…もしかして僕のこと怖いとかってある?
いいえ!(笑)
フェイスが求めるエンジニアは、エンジニアとしてコーディングをするだけではなくて、柔軟な発想をもって、お客さんのことを考え、サービスそのものを創っていける人ということでしょうか?
もちろん、そういう人も欲しい。
ちょっとずるい言い方になっちゃうけど、サービスに寄り添って自分でいろいろな発想をしていくことも必要だと思うし、でもやっぱりその中でテクノロジーや技術が世界を変えることだって過去いっぱいあったわけじゃない?
最近目にする新しいサービスも、基本的に技術と発想の組み合わせですね。
そう。技術のスペシャリストとしてひたすら創っていく道も1つだし、チームの力をまとめるエンジニアリングマネージャーの道や、企画とエンジニアの間を取り纏めるディレクションとしての道もある。固定観念に縛られず、柔軟に考えるべきかなと思う。
エンジニアにもたくさんのタイプがあるんですね。
そうだね。まずありたい姿を決めて、自分で追い続けられたらいいんじゃないかな。道を決める上で助けたり、行く道に迷った時に応援したりすることが僕の仕事だから、僕もみんなの背中を押す存在でありたいと思っている。こういう風に、もっと会話したほうがいいよね。些細な事でもどんどんぶつけてください。
Bossは忙しそうなので、長々と話してるとなんだか申し訳ない気持ちになります。
僕がいつもデスクにいないからだよね。すみません…。(笑) いつでも気軽に話に来てください。
エンジニアに求める力は、技術の前に「主体性」「創造力・発想力」。
学生から見るとエンジニアと聞いてまず思い浮かぶのが「技術力』だと思うんですけど、フェイスではそこまで重要視していないということでしょうか。
うーん。技術力はもちろんあったほうがいい。(笑)
でも、同じくらい新卒で応募してきてくれるメンバーに求めているのは、「主体性」と「創造力・発想力」の2つ。主体性があるからこそ、自らが原動力となってエンジニアと企画がサービスをあるべき姿にもっていくために一緒になって考えていけると思うから主体性はすごく大事。そして、形にする上で創造力と発想力も重要だから、そういう点に重きを置いています。
では、入社する前に勉強しておいたほうがいいことってありますか?
たくさんあるけど、敢えて技術的な事をいうと、フェイスで多く使われている言語はRuby、Railsなのでやっておいたほうがいいかもね。
でも、根本的なことだと技術の進歩は目まぐるしいから、自分の周りにあるサービスや技術に興味を持って、なぜこのテクノロジーはこの動きができるのか、というように「なぜ?」をたくさん考えて自分の力に変えていけるといいよね。
今は与えられたタスクをやっているんですが、一通りの流れを理解して、自分でやれるようになった後はどうしていけばいいでしょうか?
簡単に言うと、「やりたいことを実現していけるかどうか」じゃないかな。
具体的に「やりたいことを実現するため」に何をすればいいのかタスクに落として考えていくと、エンジニアの場合は「作る(コードを書く)こと」にたどり着くと思うのだけど、このプロセスには他に何があると思う?
コードを書くこと以外に何をどのようにして、サービスにしていくかということでしょうか?
うん。何かのサービスを創るという時には、技術レベルの設計も必要だし、インフラレベルの設計も必要だし、他にもたくさんのパーツを組み立てる必要がある。さっき言った通り、自分には持っていないパーツをあなたなら持っているから、チームを組めば実現できるっていう話に繋がるよね。パーツのひとつひとつは小さいかもしれないけど、その組み合わせ次第で大きなものを作ることができるんだ。
そういうことですね。僕は今、そのパーツをひとつひとつ自分のものにしている段階なのかもしれません。
キャリアプランやなりたい姿はそれぞれあるはずだから、自分に1番近いものをイメージして、どういう歩み方があるかということを考えていけばいい。サービスもいろいろなパーツからできているように、なりたいゴールから逆算して、自分に必要なパーツを細かくかたちにしていくことが1番じゃないかなと思うよ。
やりたいことと、ありたい姿を常に考えるということですね。
そうだね。目先の技術的なことだけでなく、やりたいことを実現するための必要なことを考えていくと、自分が何を身につけたらいいのか、答えが自然と出てくるね。
Bossの目指す「これから」を教えていただけますか。
僕は、エンジニアサイドからのサービスの創出ですね。エンジニアは「作る」と言う要素が強いけど、エンジニアってユーザーとテクノロジーの両方を考えてサービスを自分の手で「創る」こともできる。エンジニアサイドからサービスを創出して、収益を生み出したいと思います。
あとは、音楽業界が今抱えている問題をひとつひとつ理解しつつ、もっとダイレクトに価値を提供する人と受け取る人の間に熱狂が生まれる世界を創っていきたいなと思っています。Ruijiはどう思う?
僕は、少し漠然としていますが、音楽の再生データやその他いろいろなビッグデータを使って、その人に合った音楽をダイレクトに届けるサービスを創ってみたいです。僕たちだからこそ、できるサービスなんじゃないかなと思っています。
実際音楽の再生データはたまっているから、どう活かすかは僕たちが考えなきゃいけないことだよね。時代が変わって、音楽の活用の仕方も今後どう変わるかという境目だからこそ、具体的なサービス化も引き続き、一緒に考えていこう!
では、Bossが考える一緒に働きたい人でどんな人ですか。
「音楽業界に何となく疑問を抱いている人」かな。
音楽に関して「こういう風にすればいいのに!」とか「もっと良くしたい」という思いで仕事にのめり込める人は、やっぱり一緒に仕事をしていて楽しいし、価値観を共有できるから良いなと思う。それと真逆で全然意見が合わなくても、「じゃあどうしようか!」と真剣に考えていける人も必要。つまり、自分の考えや軸を持っている人と仕事がしたいですね。
Ruijiはどう?
僕は、「いろいろなことに貪欲な人」です。
いつも上を向いている人の近くにいると、自分も負けたくないとか追い越したいとか向上心が出てくるので、そういう強い気持ちを持った人と一緒に働きたいです。
編集後記
Bossと二人きりで話すことに緊張していたRuijiさん。Bossからのたくさんの逆質問で、いつの間にか緊張感が和らぎ、とてもいい対談になりました。こんな風に接してくれる上司に相談しながら自分のキャリアを考えられていいなぁと、新人時代を思い出しながら初心にかえった取材チームでした。